日本の少子化はどうなる?
こんにちは。Roof SAです。
今回は一月万冊で、10/27に配信された動画を紹介します。
清水さんが作家の今一生さんと「菅義偉の人生相談」の中身を掘り下げています。
「菅義偉の人生相談」はビジネス雑誌であるプレジデントの読者の相談に対し、菅首相が見開きで答えている本です。
この本の中から気になった質問を清水さんが取り上げ、今さんと解説しています。
最初に紹介するのは、20代男性からの「普段のデートの時から、せっかくだから高いところで食事をしたいなど、金遣いの荒い彼女と金銭感覚が合わない。結婚しない方が良いか?」という質問です。
この質問に対し菅首相は「人生には長期戦略の視点が必要。金銭感覚が違えば人生観も違う。お金にルーズな人は大抵いつまでもルーズ。まだ学生だから今の彼女にこだわる必要はない。」と答えています。
この回答に対してまず突っ込みたいのが、政治家としてではなく、一人の人間として答えているという点です。
この質問に対して、問題の本質を捉え、政策的課題の認識をしているとはとても思えません。
また、一人の人間として答えるにしても、女性の買い物依存症の可能性を考えていません。
カップル揃って、まずカウンセリングを受ける事を勧めても良いのではないでしょうか。
もしかしたら彼女の浪費癖は解消され、二人で新たなスタートを切れるかもしれません。
質問に対して、相手の選択肢を削る事は簡単であり、誰でも出来ます。
政治のトップに君臨する人間であるならばせめて、両方の選択肢を担保出来るようにコミニュケーションを深めたり、彼女側の事情も考えて掘り下げるような回答をしてほしかったです。
菅首相の言う長期的な戦略を考えたところで、浪費してしまうという彼女の根本的問題から目を逸らしていては、上手くいきません。
しかも、若い人間の伸び代を甘く見ています。
いつまでルーズと決めつけた回答をしていますが、質問者はまだ20代であり、その彼女も同年代と思われます。
この先会う人が変わり、入ってくる情報が変われば、価値観はいくらでも変わります。
若者の伸び代を軽視した発言はいかがなものかと思います。
次に紹介するのは、40代の息子を持つものの、未婚で孫がおらず、寂しい人生を送っている事に鬱々としている方からの質問です。
この質問に対し、菅首相は「子離れしましょう。子は子、親は親の人生を歩むのです。」と回答しています。
まず最初に突っ込みたくなる点が、自民党の憲法24条改憲案を完全に無視しているというところです。
この改憲案は、家族という集合体を重視する考えのはずですが、菅首相は全く逆の意見なのでしょうか。
また、政治による少子化対策失敗の事にも触れていません。
質問者の息子である40代男性が未婚である事を本人だけのせいにしており、こちらも政策的課題の認識が欠けています。
どんな政策を打とうが、婚姻数の減少や少子化に歯止めがかかっていないという現状を、政治家としてまず認め謝罪すべきです。
結果は出てないけど頑張ってやってるアピールにはもうウンザリです。
「結婚したくない」「子供を産みたくない」という考えは自分が傷つきたくないからという発想から生まれると今さんは言います。
自分が傷つきたくないという発想は子供時代に十分に甘えられなかった、あるいは虐待をされたという心の傷から生まれます。
核家族化が進み、地域社会の連携が薄れるなど、子供時代に安心して人間関係を作れる社会ではなくなっていますが、それに対する政治責任を菅首相はどう考えているのでしょうか。
いずれの回答も菅首相はどこか他人事のような印象を受けます。
まず子供一人一人を大切にする社会を作ることが出来れば、少子化、虐待、貧困など多くの問題解決に繋がります。
子供がいるから貧困になると思いがちですが、親が働けなくなった時、稼いできてくれるのは子供です。
稼げる子供に育てる事は、自分の老後にも繋がる事であり、子供は決してコストではありません。
にも関わらず、子供が稼げるような環境を作らず「とりあえず学校へ置いておけば良い」という考えはナンセンスであり、自分の首を絞めている事になります。
菅首相の回答はいずれも選択肢を削り、問題の本質から目を背けています。
このような人がトップでいる限り、日本がV字回復する日は一生訪れないでしょう。