一月万冊応援blog

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維新を応援する我々の心にある傷

こんにちは。Roof SAです。

今回は一月万冊で10/31に配信された動画を紹介します。

清水さんが東大教授の安冨さんと、大阪市廃止住民投票の背景にある、日本人の差別意識についてお話しされています。

11/1大阪市廃止住民投票が行われ、否決されました。

この結果は非常に重要な意味を持つと安冨さんは言います。

なぜならこの住民投票をきっかけに、菅首相による維新の会を抱き込んだ、破壊のための政治が始まろうとしていたからです。

どちらも差別やコンプレックスを強く抱えており、それらを破壊したいという欲求が共通点としてあります。

まず、菅首相に関してですが、彼の最終学歴は法政大学法学部卒業です。

世襲議員でもない、田舎育ちの人間がそれらの不利な条件を払い除け、一国の総理大臣になりました。

今の地位に至るまで、どんな努力と苦労があったかは一般人には決して分かり得ない事だと思います。

その中で受けた学歴差別がコンプレックスであるため、その権威である学術会議に介入しているとも考えられます。

現に菅は10/30 各党代表質問で、学術会議に関し「半分近くを旧帝国大学出身者が占めている」と発言し、多様性を求めています。

また、大阪維新に関しては「東京にコンプレックスを抱く大阪人が支持している」と分析する人もおり、以前ブログに書いたように既得権益を破壊して新たな既得権益を作り上げようとしている政党です。

この差別やコンプレックスを打破するという点で共通している両者ですが、その先で何をしたいのかまでは今のところ見えてきません。

安冨さんは「まず選挙で年金改革を公言し、それによって落選した世襲議員に代わり維新と手を組む事で新たな自民党を作る。その後は日銀の膨張を抑えつつ、力強い支持層によって支えられながら、既得権益を破壊し自助によって成り立つ日本を作り上げる」と予想されています。

安冨さんは菅首相の自助発言の裏には壮大なストーリーか描かれており、そのスタートが大阪市廃止住民投票であったため、今回の結果がこの先の日本の未来を占うと

考えられていたのです。

確かに高学歴でも世襲でもない事で差別を受けてきた事がコンプレックスであるならば、年金改革を打ち出す事で自民党の支持基盤は揺らぐため、世襲・高学歴議員+年金という既得権益を同時に破壊出来ます。

それでも日本社会を何とかしたいと考えている有能な官僚や国家公務員、国民は支持するでしょうから、力強い支持基盤が新たに出来上がります。

既存の自民党と年金支持者層は失いますが、維新と手を組み、過半数を超える事で与党であり続ける事は可能です。

年金、医療、学者、自民党世襲議員既得権益をひたすら破壊する事で、差別を受けたりコンプレックスを抱える国民の支持を仰ぎ、菅首相による自助政権が完成します。

差別によって負った心の傷が、新たな差別を生み出すエネルギーとなり、既得権益の破壊をもたらす。

既得権益の破壊によって生み出されたエネルギーが、新たに結集し、再び既得権益の破壊が起きる。

果たしてこの繰り返しに意味はあるのでしょうか。

この繰り返しの先に日本の発展、国民の豊かな暮らしが待っているのでしょうか。

「差別」そのものと戦わなければ、延々と繰り返される事でしょう。

学歴、男女、人種などの差別を撤廃する社会構造にすべく、一人ひとりが考える必要があります。

本来我々が考えなくてはならない差別問題を、学歴の高いお偉い方が、安全な所から自分達の優位性を隠しながら考えたフリをしているからこそ、菅首相や維新によるクーデターが画策されます。

そして、菅首相や維新もまた全面的に押し出す事なく、回りくどく実行しようとしているため、骨折したクーデターとなっています。

「差別されてきたこと」や「差別したいと思う気持ち」と一度向き合い、差別そのものと戦わなければ、差別はなくなりません。

そのためにも今出来る事は、まず子供を守る事です。

なぜなら、学歴差別を作り出す学校へ行かせて子供を追い詰め、受験戦争によって人道的に差別意識を植え付けられてしまうからです。

差別を促す教育を子供にしてはいけません。

自分が一体どの過程で差別し、差別されてきたかを考えた時、真っ先に学校教育が思い浮かぶはずです。

一人ひとり答えは違えど、まずは差別した事、差別された事を振り返り、認識しましょう。

それが差別のない社会を作り出す大きな一歩となります。