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新規感染者数減少と戦時中の日本

こんにちは。Roof SAです。

今回は一月万冊で8/25に配信された動画を紹介します。

清水さんが、作家の本間龍さんと新規感染者数の減少と第二次世界大戦中の日本における共通点についてお話しされています。

8/31のコロナウイルス新規感染者数は全国で437人でした。

8/7に過去最多、一日1605人の感染が確認されてから一ヶ月経たない内に1/4程度に減りました。

減ったこと自体は大変良い事だとは思いますが、その理由は一体何なのでしょうか?

まず政府の政策によるものでない事だけは明らかでしょう。

緊急事態宣言の期間は4/7〜5/25のたった一ヶ月半という少なさ、緊急事態宣言下における補償は金額が不十分な上に手続きが煩雑、一部の業界を除外。

明らかに感染を広げるであろうGo To キャンペーンは強行、オリンピックも強行する姿勢と政府は感染者数に全く興味を持っていません。

ではなぜ新規感染者数が減少傾向にあるか。

それは日本の国民性にヒントがあると本間さんは分析します。

日本人には同調圧力という文化があり、和を乱す人間を排除しようとする傾向があります。

今回も例外なく、政府が頼んだわけでもないのに「自粛警察」なるものが誕生しました。

緊急事態宣言は特に強制力がある訳でもない上に、補償がない、あるいは数十万円しかもらえない状況下でも休業したり、時短営業にしたり、絆の力でコロナと戦いました。

その結果、今では新規感染者数は減少傾向にあります。

「自粛してください」とお願いしただけで自粛以上の事をしてくれるので、政府からしてみれば日本人はお願いだけしていれば良きに計らってくれると思うでしょう。

これは大変危険な事です。

何が危険かというと、冬にかけて本当の第二波が来たとしても、政府が今と同じように何の対策も講じない可能性が高いからです。

過去にスペイン風邪の第二波は冬にやってきましたが、夏の第一波と比較すると致死率が10倍だったそうです。

一部業界、自営業者を除いて本当のコロナ不況はこれからやってくるでしょう。

実際に8月NHK世論調査で収入が減ったと答えた人が24%、6月厚労省の勤労統計調査では給料が2%しか減っていない事になっています。

しかし、GDPの落ち込みを見れば分かる通り、経済活動は明らかに減っており、今は会社が持ち堪えています。

リーマンショックの時がそうでしたが、不況は事が起きてから大体半年〜一年後にやってきます。

半年後、一般労働者に不況の影響が本格化する中、第二波がやってくるというダブルパンチが同時に起きたらと考えるとゾッとします。

収入が減っていないからと言って必要以上に自粛したり自粛警察をしている場合ではありません。

無策の政府に対して、余力のある今だからこそ、これから起こり得る危険性を強く訴えていく必要があります。

第二次世界大戦下、日本は無策であるにも関わらず最後まで負けを認めず、反省せず犠牲者を出し続け国際社会から孤立しました。

そんな状況でも「欲しがりません勝つまでは」という精神を国民に押し付け、日本男児たる根性論で乗り切ろうとした結果どうなったのかを学んでいません。

ドイツは敗戦後、ヒトラー政権を一掃し、時の商工大臣は南米へ亡命させられました。

一方、戦中の東條内閣における商工大臣、岸信介は後に総理大臣となり、その孫の安倍晋三は過去最長在任日数を誇る総理大臣です。

合理的な政策ではなく、日本国民一丸の絆の力で乗り切ろうとする黒歴史が繰り返されようとしています。

しかし当時と違うのは、いつ何時も情報共有が出来るというところです。

常にアンテナを張り、自分の頭で考え、自分自身で情報の取捨選択をし、行動に移す能力が求められています。