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コロナ空気感染と日本社会の在り方

こんにちは。Roof SAです。

今回は一月万冊で10/12に配信された動画を紹介します。

清水さんが東大教授の安冨さんと、空気感染リスクのあるコロナに適応する社会の在り方についてお話しされています。

コロナウイルス空気感染の可能性は数ヶ月前からアメリカで議論されています。

もし空気感染するのであれば、密室空間に人が居合わすことのない、新たな社会構造への変換が必要となります。

そこで安冨さんが提言されたのが、現行のサーバー型社会からP2P社会への移行です。

サーバー型とは、個人間のやりとりにおいて一度サーバーを介し、そこから発信される事です。

P2Pはサーバーを介すことのない、個人間の直接的なやりとりを指します。

例えば、パーティー会場に1000人が集まり、その中で個人間のやりとりが行われたとします。

ここで言うパーティー会場はサーバーであり、サーバーを介すことで同じ空間を共にするため、空気感染リスクを高めてしまいます。

これをP2P型へ切り替えると、一つの大きな会場に集結せることなく5〜6人ずつのグループを200組作り、同時刻に200箇所の会場で行われるという事になります。

P2Pであれば、例えコロナウイルスに空気感染の脅威があったとしても、感染拡大は限定的となります。

また、コロナショックによる企業へのダメージを考えると、雇用環境も変換せざるを得なくなるでしょう。

現行の雇用は会社というサーバーがあり、そこに雇われる労働者がいて成り立っていますが、そのサーバーがコロナによって破壊されようとしています。

大量生産大量消費の時代には、とりあえず大きなパーティー会場というサーバーへ足を運べば、大量の出会いが期待出来ましたが、パーティー会場がなくなる事で、個人個人で会場の準備や呼び掛け、人数設定を行う必要があり、個人同士のコミュニケーションが重要となります。

個人個人がニーズに合うサービスを考え、個人同士が補い支え合うビジネスこそ、まさにP2Pモデルとなります。

個人間のコミュニケーションを一度サーバーへ預けて判断を仰ぐよりも、特徴の異なる個人同士が必要に応じて集結し展開していく方が、顧客ニーズや社会情勢の変化に対し、迅速な対応が出来るため、このコロナ社会にはピッタリの構造です。

一つ問題を挙げるとすれば、サーバー型は権力が秩序を保つよう作動しますが、P2P型にはそれがなく、権力が分散されるため秩序の乱れが懸念されます。

しかし、安冨さんは論語の考え自体はP2Pにあると言います。

一人ひとりが自分の身の回りに秩序を生み出す事で、やがて全体に秩序が生まれると言う考えです。

社会をP2P型へ移行していくには一人ひとりが秩序を意識し、悪意に対抗する術を持つ必要があるという事になりすね。

これまでの安倍政権は時代の流れとは逆行し、黒田バズーカによって強引にサーバー型を維持してきました。

コロナはそのサーバー型の働き方を完全に否定する勢いで、感染が広がっています。

大きな組織に依存するのではなく、一人ひとりが動き、時代に対応していけば、社会全体がコロナ以外の脅威にも対応出来るようになります。