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人生滅びる。すごい人になりたい…その憧れの危険性

こんにちは。Roof SAです。

今回は一月万冊で10/13に配信された動画を紹介します。

清水さんが作家の今一生さんと、今後のコロナ社会において、自らを生きやすくする方法についてお話しされています。

人はなぜ「俺はすごい人間」「儲かってる」など、リア充アピールをしたくなるのでしょうか。

理由は様々あると思いますが、一つ挙げるとすれば、他人と共有、比較する事で初めて自身のリア充を実感する事が出来、それによって自尊心を保ちたいからではないでしょうか。

しかし、それは他人からの評価や比較による相対的なものに過ぎません。

他人によって作られた自尊心は他人によって破壊されるため、自己評価は他人の評価に依存する事になるでしょう。

一方、他人の評価よりも先に、自分で自分を承認できる人間は安定して自尊心を高める事が出来、他人に何を言われても動じにくくなります。

自己評価によって自尊心が高まれば高まるほど、自分に自信が持てるようになります。

自己啓発セミナーなどに通う人は自分に自信がないことの表れであり、日本においては多数派と言えるのではないでしょうか。

セミナー講師は自信のない人達から搾取し、自信のない人は自信のある人に依存します。

この構図は信仰宗教と何ら変わりありません。

今後、コロナ禍の不安定な世の中においては、リア充アピール人間にすがる人が増える可能性がありますが、「その人のようになりたい」「その人のような人生を送りたい」となる前に一旦冷静になりましょう。

なぜならば、例えリア充でなくても生きられる社会の方が健全であり生きやすいはずだからです。

コロナウイルスによる経済へのダメージは全世界に及び、日本も今後ますます厳しい環境になる事が予想されます。

リア充アピールをしている人達も決して例外ではなく、それを続ける事が難しくなる人も増えていくことでしょう。

リア充アピールを仕事としている人は、自身のクライアントを逃さぬよう、現実をねじ曲げてでもその精神を貫こうとするかもしれません。

そんな人にすがりついて行く事が、自信や自尊心を高める方法なのでしょうか。

そもそも、その人も時代の流れや努力、根性という才能があったから成功したのであって、その人と同じ人間にはなれません。

一度リア充アピールをしてしまうと、自身の弱さを認める事が出来なくなり、結果自分を追い詰めてしまいます。

実際、清水さんも成功を収めリア充アピールをしていた頃があり、それを維持しようと無理を続けた結果、鬱病になったと告白されています。

子供の頃から、常に明るく元気に朗らかにと教わりますが、そんな人間は地球上に存在しません。

それよりも自分の弱さ、失敗を認め、同時に相手の弱さ、失敗も認めてあげられるような人生の方が生きやすくないでしょうか。

また弱さや失敗を認められれば、謙虚さを持てるようになり、自分と同じ属性の人が集まってきやすくなります。

そこからコミュニティが生まれ、やがてはセイフティネットにもなり得るでしょう。

弱さを愛嬌混じりで表現すると、相手にも認めてもらうための隙を与えることが出来るので、その辺りのテクニックを学ぶ事も重要ですね。

今年4月に夫が妻を殴り殺す事件が発生しました。

在宅勤務の増加による収入減がきっかけと言われていますが、夫が日頃から弱さを見せられず、最後まで強がり、それを妻に否定されたことに激昂してしまったのではないでしょうか。

普段から自分の弱さを認め、アウトプット出来る強さがあれば、こんな事にはならなかったかもしれません。

現代は弱さや失敗を認めず、リア充アピールする人が多い社会だからこそ、政治家も自身の失敗を決して認めず、突き進むことが正義と感じるのです。

国民もまた、そこに力強さを感じ、間違った方向へ走り、結果共倒れとなってしまいます。

自民党の経済政策や少子化対策、子供虐待問題などがまさにそれにあたり、機能していると感じるのは自民党支持者だけでしょう。

まずは自分を認め、相手を認める。

リア充自慢をし合うより、弱さや失敗を認め合う方が、コロナ禍での厳しい社会をより生きやすくするはずです。